永遠の出口/森 絵都

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この人の文体、とっても好きです。
普通の女の子の半生をいくつかの時代に分けて、つらつらと綴っているだけなのですが、さしてドラマティックな出来事が起こるわけでもないのに、平々凡々な日常がとても身近に感じてぐいぐい引き込まれていきました。

幸い私の母はあまり干渉する人ではなく、娘の私を信用してか、大抵のことは好き勝手にさせてくれて接しやすかったのですが、現在同居するお姑さんは何でも知りたがるタイプで、「それは何?どこで買ったの?どう使うの?どこ行くの?いつ行くの?誰と行くの?」と実母とは正反対。
実母がこのタイプだったら絶対にグレてたな、と最近ハッキリと断言できる私なので、この本の主人公紀子がグレてしまった時は「やっぱり」と納得して、自分の分身を見るような感覚で読んでおりました(笑)
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# by honochimama | 2011-06-12 22:19  

黄泉がえり/梶尾真治

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これまた今更ですが、随分前に映画化された作品です。
最初は「飯田穣治のアナザヘヴンっぽいかな…」と思ってたのですが、そんなエグイ話ではなく、予想よりもっとしんみりとした話でした。
別れってのは絶対にいつか経験するものだもんねぇ。
いつもよりも時間をかけて少しずつ読んだせいか、あまり感情移入する事無く(←失敗!)、「自分ちにも死んだ人が黄泉がえってきたらどうするかな…」とぼんやりと考えた。
大事な家族、大事な人だったら、たとえ幽霊でもいいから会いたいと思うもの。きっと黄泉がえってきても、暖かく受け入れるだろうな。

☆みっつ。
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# by honochimama | 2011-06-12 22:07  

まぶた/小川洋子

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小川洋子といえば「博士の愛した数式」が有名ですが、そんな感じの話かなと思いながら、全く前情報のないまま読み始めたら、素朴な短編集でした。

この人の文章は好きなので、それぞれ「それで?それで?」とわくわくしながら読み進めるものの、どれも「えっ?オチは!?」と呆気にとられてしまいました。
どんな話にもオチを求めてしまうのは、関西人の悪い癖なんでしょうか(笑)

まぶたにちなんだ「眠り」や「夢」にちなんだ不思議な話がいくつも入っています。オチはないのに読後にずっと不思議な気持ちだけじわー…と残る本でした。
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# by honochimama | 2011-06-03 15:24  

八日目の蝉/角田光代

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これまた電車で読んではいけない本でした。
車内で一人うるうると涙ぐむ気持ち悪いオバちゃんをまたやってしまいました。

ひたすらせつないです。
この人は追いつめられた生活臭たっぷりの悲惨な女性を描くのが上手い。読みながら「あぁ、これからどうやって生きていったらいいんだろう…」とひたすらブルーな気分に陥ってしまいました。

一部を読み終えた時は、正直ほっとしました。「もう逃げなくていいんだわー」と。自分が逃げてるわけじゃないのに。

誘拐は決してよくない。けど、誘拐されてる時よりも戻ってからの方が不幸になってるのは皮肉やね。きっとあの子は子供を産んで育児をするようになったら、「あの人」への印象も変わってくるんだろうな。
だって赤ちゃんに限らず、乳児、幼児は放っておいたら死んじゃうよ。どんな環境であれ、子供が大きく育ってるってことは、親がおっぱいやミルクを日に何度も与えて、オムツを替えて、寝かしつけて…という大変な手間がかかってるんだから。
育児をしてると、「自分もこうやって大事に育ててもらったんだな」と思わずにはいられないもんね。

今の自分は幸せだよなーと実感。
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# by honochimama | 2011-06-01 23:02  

ザ・万歩計/万城目学

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決して電車の中で読んではいけません。えらい目に遭います。

普段の主な読書タイムは通勤電車の中なので、いつものように仕事帰りの電車の中でこの本を広げて読みはじめたところ、電車が発車して数分で「むふっ」という笑い声がもれてしまいました。(もちろん自分の)
誤魔化すように一旦窓の外に視線を外して深呼吸した後、再び読み始めるものの、またものの数分で「くふっ」という笑い声が漏れてしまう。
一旦本を閉じて、心の中で「どんなに面白い話が書かれていても決して笑うまい!」と決意し、もう一度読み始める。すぐに笑いそうになり必死に堪えていると、堪え切れなかった笑い声が「けへっ」と奇妙な音で漏れてしまう。
この時点でやっと電車の中で読むのをギブアップ。読み始めて15分のこと。

だってねー、こんな気持ち悪いオバさんが隣に座っているなんて、誰だって嫌だと思うよ。
だから残りは家で読みました。思い切り笑いながら。何も言われなかったけど、きっとそばに座っていた旦那は気持ち悪かったと思うわ(笑)

この本は万城目さんのエッセイ集なのですが、予想外の笑いネタが私のツボをピンポイントで突いてきてくれました。かと思えばほろり…とさせられる話もあったり、一冊読む間に大笑いして泣いて忙しいものでした。

やっぱりこの人大好きです♪
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# by honochimama | 2011-05-28 22:23