弘海~息子が海に還る朝/市川拓司

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市川拓司の作品はどれも優しい世界を上手く表現していて、この「弘海」も市川さんらしい雰囲気の作品だったのですが、残念ながら私はいまいち共感できませんでした。

弘海が水の中にいる方が落ち着く体質であるという設定が、水嫌いな私には受け入れがたかったのかもしれません。

それ以上に、物語の冒頭ですっかり「弘海という死んでしまった少年の話なのね…」と思い込んでしまったのに、途中で「な~んだ、死んだわけじゃないのね。生きてるんじゃん!」と肩透かしを食らったかのような感じにがっかりしてしまったのです。

でも家族を亡くした経験がある人なら同じように思うんじゃないかなぁ。
「生きてるならいいじゃないの。たとえ遠くに離れていても、生きてたらまた会える。死んでしまったわけじゃないのに、どうしてここまで悲観的になってるの?」って。

離れて暮らすのはさみしいけど、息子が遠くで元気に暮らしてるのなら喜んであげないとね。
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# by honochimama | 2012-03-21 23:15  

風が強く吹いている/三浦しをん

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スポーツものは好きになれない私ですが、なぜかこの本は「三浦しをんさんが書いたスポーツ話だから絶対におもしろいはず」と根拠のない自信があって手にとりました。
期待を裏切らない、夢中になれる本でした。主役級の走やハイジよりも、脇を固める人たちのキャラが濃くて、どの人達にも愛着を持ってしまう。
結局葉菜ちゃんは誰とくっついたのか、結論が出ないままのが気になるーー。

私も久しぶりに走ろうかな。
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# by honochimama | 2012-03-18 17:03  

白蛇島/三浦しをん

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三浦さん好きだー。
どんなジャンルも安心して読める素敵な作家さんです。

白蛇島は過疎化した離島が舞台になっていて、不思議な独特の風習やお祭りが絶妙なスパイスになっている。こういう「ちょっと不思議」な話はツボです。
大好きな漫画だった樹なつみ先生の「朱鷺色三角」の1巻を思い出しました。田舎の独特な風習って神秘的で憧れます。

映画化されたら面白いかもなーと思った、私にしては珍しい作品。
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# by honochimama | 2012-03-17 17:02  

エッジ 下/鈴木光司

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主役の冴子がどうしても好きになれない作品だったけど、結末がどうしても気になって下巻を手に取りました。ラストはええーーー…そんなんあり?という、ちょっと強引とも思える結末だった。

マチュピチュの話は惹かれるものがあったけれど、彼らのその後の運命を思うとぞっとする。私なら異世界に行くよりも、消滅する方を選ぶわ。

相対性理論にリーマン予想、量子論、もうややこしいのなんの。けむにまかれた気分だわ。
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# by honochimama | 2012-03-10 22:53  

小暮写真館/宮部みゆき

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とてもとてもいいお話だった。タイトルからは想像つかない話だったけど(ミステリーだと思ってた…)、いつまでもこの小暮写真館に住む花菱家の人たちを見ていたい気になる本だった。
今年の暫定№1かな。まだ3月だけど(笑)

それぞれの人たちにとっては大きな事件だけど、世間的にはよくある日常。そんな風景をじっくりと表現する長編って、宮部みゆきの本としては珍しいかもしれない。

ラストがせつないけど、読み応えばっちり、安心感もしっかり、登場人物全員のその後が気になる、何度も泣ける本だった。

特にふうちゃんの死にまつわる話はどれも泣いちゃう。
親しい人が亡くなると、誰もが悲しく思うのと同時に、どこかで自分の責任を感じちゃうというのに同感。自分のせいじゃないかとか、自分が何かできたんじゃないかとか。
周囲の人間がそれを分かってあげてるのと分かってないのとでは、遺された人間の生き方は変わってくると思う。

またこういう本を是非読みたい。
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# by honochimama | 2012-03-06 20:29