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天地明察/沖方 丁

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読み応えたっぷりで最高におもしろい。星五つ☆

日本史オタクなのに歴史物の小説は好んで読まない私ですが、「天地明察」はそんなの関係ねぇと言えるほど面白かったです。登場人物がどれも魅力的で、主人公の春海がとてもいい味を出しています。一つの事を極めた人ってのは格好いいですね。
春海と同じように悔しく思い、嬉しくなり、最後には涙と共に静かに見送ることができました。

これだけの内容を史実に沿って、尚且つ魅力的に書き上げた沖方さんにも感服です。保科正之のイメージも随分刷新されました。こんな男前な人だったとは♪

「天地明察」も映画化されると知って驚きました。春海がV6の岡田くんですって。どうしてすぐにイケメンをもってくるかなぁ。春海はどんくさい地味な顔のイメージなのに。関孝和が市川亀治郎ってのも違うなー。保科正之が松本幸四郎ってのはばっちり!
でもたぶん見ない。原作の「天地明察」のイメージを大事に持っていたいから。
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by honochimama | 2011-12-30 14:58  

新世界より 上・下/貴志祐介

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長い話でした。一言で言うと、貴志さんっぽくないなー…。
充分楽しめたし、ちょっとグロいシーンは貴志さんぽいんだけどね。

逃走シーンと戦闘シーンが多いのは辛かった。どんどん人やバケネズミが死んでいくし、読みながら「いつまで逃げればいいんだ…」と救いの無い気持ちになりました。

本作中でも重要なポイントである「愧死機構」には大きな疑問が残りました。ネタバレになるといけないのであまり詳しくは書けないけれど、同種族(この場合原則として人間)に危害を加えようとすると、遺伝子に組み込まれた「愧死機構」が発動して死に至ってしまうというのなら、当局が「不完全である」と不合格の烙印を押した人間達はどう処分されていたんだろう?また、誰が手を下していたんだろう?間接的に人間を攻撃しても愧死機構が働くらしいので、それならばネコを使って殺害するのもNGなんじゃないか…?
ここだけは非常に大きな矛盾と謎です。

貴志さんの作品はSFよりも現代ミステリーの方が好きかなー、と思った作品でした。
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by honochimama | 2011-12-28 23:41  

黒い家/貴志祐介

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とにかく怖い。思ってもいなかったきっかけで異常な人間からしつこく命を狙われる恐怖。しかも現実にありそうで、「もし自分の身に同じような出来事がふりかかってきたら…」と怖ろしい想像をしてしまう。
何より、自分の子供を平気で手にかけてしまうことが出来る母親という設定が怖い。ちょっと昔に保険金目的で息子を殺してしまった母親の事件があったけど、それが「黒い家」とタブっていてリアルに感じられた。
貴志さんの無駄ない文章が恐怖感をさらにあおる。読んでいる最中、何度手に汗を握ったことか。

「黒い家」は映像ではなく、文字の方が恐怖感をあおられるので、映画よりもこの原作本のほうがお勧め。

家の戸締りと防犯はしっかりとしなくちゃ!と誰もが思う本(笑)
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by honochimama | 2011-12-25 23:37  

青の炎/貴志祐介

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2003年に映画化された時、嵐の二宮君と松浦亜弥が演じて話題になりました。二宮君はこのときの演技を絶賛されていましたが、なんとなく分かる気がする。
映画は全然見たことがないけれど、この難しい主人公の微妙な感情の表現をできる俳優さんは、そういないだろうな。ニノの演技は私も好きなので、彼が演じたこの映画を見て見たくなりました。

この事件のすべての発端はお母さんにあるよね。お母さんがあんな人と再婚しなかったら、お母さんがあの人をきっぱりと拒否できたてたら、お母さんがもっと早く積極的に弁護士や警察に相談してたら…。
親のふがいなさが子供を不幸にしてしまったらいかんいかん。

そう思いながらも同時に「こんなやさしい息子、いいな」とも思ってしまう。そしてやさしいから損な役回りになっちゃうのよねー。

ラストがあまりにせつなくて、やっぱりお母さんを責めてしまいそうになる。
犯罪者であってもこんなやさしい息子には長生きしてほしい。
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by honochimama | 2011-12-19 22:24  

マリアビートル/伊坂幸太郎

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久々に伊坂さんらしい作品で満足!最初から最後まで走行中の新幹線から出ずに話が展開していき、終わる。狭い世界に濃厚な数々のハプニングと登場人物達。これでこそ井坂さんです♪

大好きな「グラスホッパー」の続編にも当たるので、読みながら「そういえば蝉って前作で最後どうなったんだっけ?鯨は…?」と色々思い返すことも多かったのですが、知ってる名前が次々と出てくるのは、久しぶりに知り合いに会ったような安心感があります。


「マリアビートル」の作中で一番魅力的なのは、一番どんくさい七尾さんかな。誰よりも不運でどんくさい男なのに、誰よりもキレ者で強い。素敵な暗殺者です♪

娘がパラパラとこの本をめくって、「あれ?トーマスの話がいっぱい載ってる。パーシーとかゴードンの名前まであるやん。読みたい。」と言い出してびっくり。7歳のアンタにはまだ早すぎるわ。

最後に鈴木さんとアサガオさんが対面(もしくは電話)するシーンがあるかなと、途中からついつい期待してしまいました。
こういう続編物はいいですね~。
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by honochimama | 2011-12-18 16:58  

有頂天家族/森見登美彦

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やっぱり文体が独特で面白い!今回は最初から最後まで楽しめました。「夜は短し歩けよ乙女」の作中に出てきた偽電気ブランがこちらでも登場し、実際にある電気ブランを飲んで見たい…といらん欲が沸いてきました。

この本の何がおもしろいって、ものすごくバカバカしい話を、ものすごくクソ真面目に語っているところ。だって狸が電車に化けて京都市内を疾走したり、さらってきた人間の女の子を天狗として育てたり、狸に戻れなくなった蛙だったり…。
何よりツボにはまったのが、狸の母。タカラヅカが大好きで、タカラヅカ風の美青年に化けてビリヤードを打ちにいくのが趣味だっていうんだもん。京都の街中で、タカラヅカ風のタキシード姿の美青年が周囲から浮いてる光景が浮かんでくる。

狸のオバカ兄弟がお尻をかまれないようにと、鉄のパンツを履いてお腹をこわしてるのもまたバカバカしくて微笑ましい(笑)
いいよねー、森見ワールド♪
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by honochimama | 2011-12-12 10:13  

悪の教典 上巻/貴志祐介

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この本、すごくブ厚い。上下巻に分かれている本なのに、上巻だけでもブ厚い。図書館で借りたので、この本を見たお友達が「何それ!?二週間(貸出期間)で読み切れるの?」と驚いていました。
にも関わらず、仕事と育児の合間に読んでも二日で読み切ってしまいました。本のブ厚さを全く感じさせないおもしろさ!すごいです。

貴志祐介氏の著書は初めて読んだのですが、無駄と思われる文章やシーン、台詞が全くなくて、「洗練されてるなー」とうっとりしてしまいます。

主役&悪役でもある教師・ハスミンがまた魅力的です。魅力ある人物を、作中でそれと分かるように表現するのって意外と難しいと思うんです。「この主役は人間として魅力のある人です」という設定にしておきながら、読み手に「どこが魅力的なの?全然分からない」と思われると失敗なわけです。
その点、ハスミンはとても魅力的な匂いがプンプンする。人として大きく欠落した部分があるのに、それすら魅力的。まさに「悪の教典」です。

下巻が待ち遠しいわー。なのに下巻の図書館での予約順位は44番目……。何ヶ月待たなきゃならんのだ。長い…。
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by honochimama | 2011-12-07 13:13  

おやすみプンプン9巻/浅野いにお

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つい先日勃発した江口寿司氏が発端となったツイッター騒動。その標的(?)となった浅野いにお氏の作品。「背景が映画のよう」だなんて、江口氏の発言がなければ気がつかなかったという私は鈍?
確かに緻密な写真のような背景だけど、作品を読んでいる間はそんなの全く意識しないもん。特に「おやすみプンプン」に関しては、背景がリアルだからこそ、プンプンの落書きみたいな容姿が際立っていいのにね。

江口氏が言いたい事もわかる。絵はそんなに上手じゃないけど映画以上におもしろくてはらはらさせてくれる漫画家として、岩明均の名前を挙げていたのを見た時には「そう、そう!!」と興奮してしまった。
漫画の上手さ=絵、じゃない。絵の上手さも一つの要素だけど、話の展開、ネーム、コマ割り、演出、全部が絶妙なバランスの上に成り立って存在する。
「よしながふみ」なんて「背景が写真や映画」どころか驚くほど白いのに、漫画としてはとっても面白い。逆に絵はとても上手いのに、漫画はあまり面白くないという人もたくさんいる。

表現の方法は人それぞれ。
好き嫌いはあるだろうけど、いくら自由に発言できるツイッターだからといって、個人名を出してしまったのは江口氏もまずいんでないの?と心配してしまう。
現に浅野いにお氏は重く受け止めちゃってるし。同業者のつぶやきが、浅野さんの漫画から「その人らしさ」を奪ってしまわない事を祈ります。
同じ批判の対象となった花沢健吾氏は、渦中にありながら下ネタを連発していたツワモノとして、私の中では株が上がりました♪ でも正直言って、今の「アイアムアヒーロー」よりも、「ルサンチマン」や「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の方が勢いがあって好きだったな。

もちろん江口寿司は嫌いじゃないよ。なんせ小学生の時に買った「ストップひばりくん!」の単行本をアラフォーである現在も本棚に恭しく飾ってるくらいだもん。…また読み返したくなっちゃったじゃん。
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by honochimama | 2011-12-05 23:24  

栄光一途/雫井侑介

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スポーツが題材のものは好きじゃないくせに、ずっぽりスポーツネタのこの本を選んで読んでしまった。それは作者が雫井侑介だから。好きな作家なら題材が苦手でもとりあえず「読まなくちゃ」という気になってしまう。

登場人物が柔道の日本トップ選手達ばかりなので、読んでいるだけで汗のもわっとした臭いが漂ってきそう。やっぱりスポーツが題材のものって、苦手だなーー…。

ラストのどんでん返しは、「んー、柔道界ならありうるかな~。」とも「いや、それでも安易すぎるやろー」とも思う。
捜査をしている間や、対決シーンはそれなりにハラハラしながら読めたけど、全体的にはいまいちでした。こういうスポーツネタが好きな方はごめんね。
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by honochimama | 2011-12-04 16:49  

宇宙兄弟①~⑮/小山宙哉

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なぜか急に「はっ!」と思い立ち、納戸から宇宙兄弟1~15巻を取り出してきて一気読みしてしまいました。何回読んでもいいねーー。
私も高校時代に天文を専攻しようかと思って理系の大学を考えた事があったけれど、どう考えてもダメだった。なんせ数学がひどい有様だったもんな…。物理も化学も大好きだったのにな。残念。

だから、南波兄弟やその周囲の宇宙飛行士の卵達は、まさに憧れな訳です。たとえ落ちたとしても、JAXAの宇宙飛行士選定試験にチャレンジできるだけでも、「あぁ、いいなぁーー」とレベルの低い憧れを抱いてしまうのです。

宇宙兄弟の魅力はなんといっても大勢いる登場人物のキャラがみな立っていること。特に六太・お兄ちゃん。六太なんて、世間的にはとても優秀な人材のはずなのに、本人にはまるでその自覚はない。それがいいんだろうな。

六太とせりかさんの間にロマンスは育つんでしょうか。……育って欲しいような、あまり見たくないような…。


で、先程知って驚いたのですが、来春「宇宙兄弟」が実写映画化されるらしいです。
えーーーーーー(-_-;)
夢を壊したくないなー。六太が小栗旬て。格好良すぎやろ。日々人が岡田くんなのは、まぁ男前だからヨシとしよう。たぶん見ないけど。ごめんね、岡田くん。
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by honochimama | 2011-12-03 16:21