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新本格魔法少女りすか2/西尾維新

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グロかった1作目よりも、さらに残虐な2作目でした。すぐに身体がバラバラになるんだもん。ここまでグロいのはイヤだなーー…と思いつつも、ついつい読んでしまう。西尾維新ファンが若い世代に多いのがわかる気がする。

希薄だったそれぞれのキャラクターの背景がちょっとずつ出てきて、愛着もわいてきた。でも毎回血の海&身体がバラバラになるのはごめんだわ。
と言いながらも、「3」を楽しみにしてしまうのよね。
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by honochimama | 2011-08-15 09:22  

ファミリーポートレイト/桜庭一樹

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ひたすら暗い。マコとコマコの不安定な精神が伝染しそうな不吉な文章だった。
それでも一部がコマコがまだ子供だったから、どこかに救いがあったんだけど、コマコが大人になった二部はどうしようもなくブルーになってしまう。

コマコのように人と上手くやっていけない人ってのはたくさんいる。そして感じたことを上手く口にだして伝えられない人も。自分もたぶんその一人なんだろうけど、そういった人物像を改めて文章にしてつきつけられると、こんなにもどうしようもないダメ人間に見えるものなんだなと、とことんテンションがさがる。

それなのに最後まで読み続けてしまうのは、コマコがどこまでいくのが見届けたかったからなんでしょうね。
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by honochimama | 2011-08-12 23:34  

痺れる/沼田まほかる

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「爛れる闇の帝国」に続いて、またしても暗いドロドロのミステリー。短編集ですが、どれも短い割には濃厚で重いです。大好きですねこういうの。
血しぶきがぶしゅっと出るのではなく、じわじわとやって来る恐怖。まほかるさんってそういうのが上手。毛虫が身体の中に入っていったり、暗闇の中を入れ歯が駆けてきたり…。

本来短編集はあまり好きな部類ではないにもかかわらず、この本はたっぷり楽しめました。
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by honochimama | 2011-08-10 14:17  

爛れた闇の帝国/飴村 行

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グロいエグいシーンの多いミステリー。個人的には大好きです。
特に日本史おたく(近代史おたく)でもある私にはたまらないシチュエーションでした。戦時中のシーンと現代のシーンとが交互に語られ、どう繋がっていくんだろうか?という疑問を、最後にとんでもないタネあかしで強引にもっていっちゃいました。
ゾッとするラストはたまらなくいいですねー。

おじいさんが果たして本当に若さを維持してたのかどうかが謎です。本当に若いままなら周囲も気がつくよね?そこに触れてないのがまた不思議。

残念なのはタイトルと装丁。
内容に合わせて、表紙はベタ一色なくらいに真っ黒でもよかったかも。タイトルも「粘膜兄弟」(同著)ぐらいシンプルなほうが合ってたなー。
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by honochimama | 2011-08-09 22:19  

野ブタ。をプロデュース/白岩 玄

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話題だったのに読んでない本。そんなちょっと前の本を読もうと意識してます。というのも、古本屋でそんな本がたくさん並んでるのを見つけちゃったのよねー。話題だったって事は、購入した人も多いってこと。それゆえに古本屋へ流れる数も多いというわけですな。

「偉大なる、しゅららぼん」を読んだ直後ということもあり、「野ブタ。」は文章の稚拙さが目についてしまいましたが(お前に言われたかねーよ!と言われるかも…)、青いのはそれなりにおもしろく読めました。

話題になった当時、本は読んでなかったのに、実はドラマ化された時は夢中になったもので、今思えばこの原作からあの脚本を生み出した木皿泉さんてすごいな。そんな事を改めて実感しました。

ラストが納得いかんね。全然問題解決になってないもん。
世の中みんな何かしらの仮面をかぶって過ごしてるんだからさー、自分だけ特別と思ってる修二はやっぱり青いよね。もやもやが残るラストは好みが分かれるな。
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by honochimama | 2011-08-08 22:06  

偉大なる、しゅららぼん/万城目 学

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はぁ~~…、ため息が出ます。
最高です。「鴨川ホルモー」よりもスケールがでかくて、「プリンセストヨトミ」よりも濃密で無駄が一切ない。「鹿男あをによし」のように前半我慢の部分がなく(万城目さんすみません)、最初から最後までのめ込める。
今年の1位に躍り出ました。

何よりも終わり方が憎らしいぐらいによくできている。
涼介にはぜひとも棗の妹と甘酸っぱいお付き合いをしていって欲しいものです。

本当にこの人はネタを小出しにするのが上手いよねー。「ん?それどういうこと?気になるやん」というテイストをチラチラ~と見せて、こちらはまんまと誘導されてしまう。
「なんじゃそら」と思ったタイトルにも大きな意味が込められてたし。確かに「しゅららぼん」は偉大です。お兄さんの浩介が全くといっていい程出てこなかったけど、いつか「外伝」として清コングとのエピソードを披露してくれるものと期待してやみません。

舞台の一つになっている竹生島は、私個人にとっても思い入れのある島。
実はこの島には「芸能お守り」というものが売られているのです。ゼミ旅行でこの島を訪れたとき、友人二人がこのお守りを購入しました。そのご利益なのか、数年後一人はアナウンサーに、もう一人はアナウンサーではないけれどテレビ局への入局がきまりました。それだけじゃないけど、なんとなく神がかり的なものを感じるこの竹生島。
万城目さんもこの島でなにかを感じて「しゅららぼん」を執筆されたのかなーーと思いをはせてみました♪
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by honochimama | 2011-08-06 23:35  

神様のカルテ2/夏川草介

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またしても泣かされます。栗原先生が男前すぎて惚れそうです。
前作に引き続き、素晴らしい作品。日本の過酷な救急医療の現場を背景にしていた前作でしたが、今回はそれに加えて、聖職でもある多忙な医者が1人の人間として自分の家族とどう向き合っていくかを描いています。

命を救う医者という仕事はそうそう替わりがきかないものですが、医者も1人の人間ですからね。現実にはそう見てくれない人の方が多いのでしょうか。

私自身が息子を出産した産婦人科の病院は、ほとんど院長1人できりもりしている産院でしたが、昼も夜もなくずっと働いている彼を見て、ひそかに「家族と過ごす時間なんてほとんど無いんじゃないだろうか…」と心配したものです。
休み無く必死で働く医者に、「医者とはそんなものだ」というセリフは、医者という立場である人が発するならともかく、患者側が言うべきではない気がします。
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by honochimama | 2011-08-04 11:29  

おれのおばさん/佐川光晴

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いいお話でした。父親の突然の逮捕をきっかけに急激に環境の変わってしまった中で、ちょっと頭がいい14歳の普通の男の子が、どんどん成長していく様子が気持ち良かった。
主人公の陽介が前向きなのがいい。天真爛漫な子供らしい子供では全くないけれど、いつでも冷静に前向きであろうとする姿勢がとても共感できる。

一番印象に残った箇所は、「~開聖にいたというプライドにどれだけ助けられたか~」というくだり。現役東大合格者№1の名門私立に在籍していた過去を全く自慢していない(それどころか隠そうとしていた)陽介なのに、つらい環境の中で彼を支えていたのはそのプライドだったんだよね。

やっぱり何か一つでもいいから努力して得たものがあるってのは強いと思う。そうして得た自信は絶対に本人の強みになるし、たとえそれが自分以外の誰かの価値観の上に成り立っているものであっても、必要なプライドと自信なんだろうな。
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by honochimama | 2011-08-03 11:46  

荒野/桜庭一樹

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読んでいる間中、頭の中に浮かんでいた画像は、吉野朔実の「少年は荒野をめざす」の狩野都。15年以上前に読んだ漫画なのに、とても好きだったので今でも印象強く心に残っている作品です。

「私の男」と違ってエロチックな描写は全然なく、中学生・荒野の思春期の微妙な心の揺れが描かれていて、いつの間にか荒野の気持ちになって同じ時を過ごしているかのように錯覚してしまいます。

荒野は接触恐怖症という設定で、人に触れられるのを極端にイヤがる女の子なので、それがまた他人とは思えなくて愛着がわきました。
私も接触恐怖症。人と触れないように空いている早朝の電車に乗ったり、後妻さんに腕をつかまれて飛びのくシーンには深く共感(笑)
これってなかなか理解してもらえないうえに、わざわざ自分から説明もしにくいので、触れられてもひたすら堪えてしまうケースが多いのです。

本作中では特に書かれていなかったけど、荒野本人が成長して恋が順調になっていく過程と共に接触恐怖症も段々と落ち着いていきます。彼と躊躇なく手をつないだり、赤ちゃんの妹を抱っこしたり。

また、荒野と義母の関係がうらやましいぐらいの距離感でした。お互いに文句も言うけど、甘えたりもする。荒野にとっては初めての母親、義母にとっては初めての娘、それだからかな。
こんな風に人と関わりをもてるっていいな。
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by honochimama | 2011-08-01 06:02