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ラストラン/角野栄子

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魔女の宅急便シリーズを書かれていた著者の本です。

どちらかというと児童文学のジャンルになるんでしょうか。そのせいか、あまり深い描写はなく、「イコさん」と「ふーちゃん」のツーリングが淡々と続く。
幽霊のふーちゃんはイコさんにしか見えないんだけど、「どうして見えるのかしら?」「そうね、どうしてかしら?」という二人のやりとりがしつこいぐらいに長く続くので、「それさっきも言ったやん」と本に突っ込みそうになります。

最後はハッピーエンドでもなく、バッドエンドでもなく、「あ、あれっ!?」と肩すかしをくったような終わり方でした。悲しい終わり方でも良かったのになーと思う反面、子供が読むのならこの方がいいのかしら…と葛藤。

老人のイコさんが大型バイクにも乗れるのを自慢して「ナナハンにも乗れるのよ」というのはまだいいにしても、それを聞いた青年が「ナナハンか~、僕も乗りたいな。」というのには違和感。「ナナハン」=大型バイクの代名詞のような表現は、作者の年齢上仕方ないのかな…。

あー、バイク乗りたい。ナナハンじゃなくて600ぐらいでいいから。
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by honochimama | 2011-07-13 09:53  

ホームレス中学生/田村 裕

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図書館をぶらぶらしている時に、ふと見た本棚の片隅にこの本がぽつんと置いてありました。あぁ、そういえばまだこれ読んでなかったなー…と思い、借りて帰った翌日、麒麟・田村裕の結婚話がTVで報道されていました。「今更」と思っていたのに、逆になんてタイムリー。

文章はとても拙いのに、かえってそれが心に響きました。小学生の時に亡くしたお母さんが本当に大好きだったという気持ちがストレートに伝わってきて、不覚にも何度か涙しました。

何よりも彼がすごいのは、自分たちを見捨てたお父さんに対して、全く恨みがないこと。逆にお父さんの境遇に同情すらしている心の広さ。
お友達の親や近所の方々の好意でなんとか生活基盤を作っていく少年田村ですが、それすら「周囲に親切にしてもらえる自分。それを育ててくれた親に感謝。」と言える男前っぷり。

自分の子供達にもそんな考えができる人間になってほしいもんです。
その前に自分だな…。
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by honochimama | 2011-07-09 07:02  

ワタクシハ/羽田圭介

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高校生の時にプロのギタリストとして一斉を風靡したけれど、バンドが解散した後はパッとしない生活を送っている青年が、生活のために周囲に流されながらも就職活動をする様子をリアルに描いている著書。

二歩進んで一歩下がって、三歩進んでまた三歩さがって…となかなか進まない彼の就職活動にイライラしながらも、これが現実の就職活動風景なんだろうなーという感じがする。

実は私、大学生の時にちゃんとした就職戦線を経験していない。一応親を安心させるために形だけでも就職活動をしようかな~なんて舐めた思惑でいた。結局家庭の事情で就職活動が本格的になる前に戦線を離脱したので、周囲が就職活動の苦労話を漏らしていると、訳も無く申し訳ない気持ちになったもんだった。

そのためか、「ワタクシハ」を読んでいる間中、ずっと申し訳ない気持ちが離れなかった。みんなこんなにがんばって仕事に就いてるんだなーって。でもどこかで、どうして就職するためにこんなに自己啓発が必要なんだろうって思わずにはいられない。実際に仕事に現場にいると、仕事の出来る人、一緒に仕事をしたいと思える人ってそんなもんじゃ計れないもん。アラフォーにしてこんな風に思ってしまう自分が青いのかしら。

「ワタクシハ」は主役の太郎が最後にどういう道に進むのかが一番気になっていたけれど、エンディングは可もなく不可もなくといった感じ。不快感は残らないけど、スッキリ感は少しだけ。
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by honochimama | 2011-07-08 13:49  

ファミリーツリー/小川 糸

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タイトルに「ファミリー」と付いてる割には、家族関係が希薄で不思議なお話でした。主人公のリュウくんの子供時代から大学生になるまでを淡々とつづっているのですが、火事を経験する以外はリアルな一般人の生活程度のハプニングしかなく、本当にどこまでも淡々と続いています。
でもなぜかずっと「そうよね、そういうことあるわ。わかるわー。」とずっと思いながら、すんなり読み終えました。小川糸の他の作品とはちょっと毛色が違うような気もするけど、私は結構好きです。後味も悪くないし。

でも、読後になんとなくこの本に関してのレビューを見てびっくり。酷評ばかり。
「1500円も出す価値がない」だの「小川糸が好きならこの本は読むな」「ただの日記」等々。そうかなぁ~。なんでだろう???
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by honochimama | 2011-07-06 11:18  

謎解きはディナーのあとで/東川篤哉

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一冊丸々一本の推理小説家と思ったら、小さい謎解き事件がいくつも集まったものでした。
それぞれの事件は割と地味で、それほど「おおっ!」と驚く目新しい推理ではないけれど、お嬢様と執事・影山のやりとりは楽しかったので、キャラで読む推理本ですね。

「お嬢様の目は節穴でございますか?」
「お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」

毎回どんな毒舌でお嬢様をけなしてくれるのか、段々と楽しみになってくるSの私。
この言い回し、お姑さんに使ったら……
「お義母さまの目は節穴でございますか?」
つい想像してしまったけど、やっぱりキレられるよね~(笑)

本屋大賞に輝いた本だから…と期待し過ぎました。おもしろかったけど、正直あんまり深くなかったな、と。
初めて伊坂幸太郎や万城目学を読んだ時のような衝撃を期待してしまってました。前評判ナシの状態で読みたかったなー。
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by honochimama | 2011-07-05 10:32  

ぼくがラーメンたべてるとき/長谷川義史

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7歳の娘が、学校の図書室で借りてきたこの本を「読んでみて」と手渡してくれた。
「さいしょはおもしろいねんけど、なんかな、ちょっとかわいそうなはなしやねん。」
その一言に興味を引かれて、ページをめくってみた。

あら、微笑ましいわね、なんて思いながら読んでたのに、ページがどんどん進むにつれて、段々とイヤな予感がしてくる。そして子供が倒れてるページにたどりついた時、「『ちょっと』ちゃうやん!『ものごっつ』かわいそうやんか~~!」と大騒ぎしてしまった。そしてちょっと涙ぐみながら、娘に「アンタは日本のこの家に生まれてよかったね」と呟いた。

「それにしても、この最後はあんまりやん。救いがないやん。」とぶつぶつ言ってたら、娘が「かぁ、ちゃんと一番最後も見てみぃや」と言う。
ん?最後?

裏表紙を確認して「なんだ、よかった~~」と一安心。

読んでない人には何の事だかさっぱり分かりませんが、機会があれば是非是非読んでみてほしい絵本です。ほんの数頁、ほんの数行で世界の有りようを見てしまった気分です。小さい子供の心にはどう届くんでしょうね。
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by honochimama | 2011-07-02 23:07