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プリンセストヨトミ/万城目学

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早く読みたいけど金穴だから我慢我慢…と思っていたら、何故か旦那が「オレの知り合いが『プリンセストヨトミは映画を見る前に本で読んだほうがええでー』って言ってたよ」と言い出した。
その人エスパー!? なんで私が万城目ファンだって知ってるのかしら!と驚きつつも、それじゃあ、まぁ遠慮なく…と早速購入して読みました♪

ん~満足。
万城目さんにしてはおフザケが少な目だったけど、設定自体がかなりふざけてるからまぁいいや。
「プリンセストヨトミ」を読む前に「ザ・万遊記」のエッセイを読んでいたので、本作にひょうたんが出てくると、マキメ氏のひょうたんに虫が湧いた話を思い出して、ついつい顔をしかめてしまった(笑)

よくもまぁこんな大ホラ話を思いつくもんだ。でも実際に出てくる地名は見覚えのあるものばかりなので、自分の地元がテレビで紹介されちゃった感でドキドキしました。

プリンセストヨトミの映画に関してはほとんど情報を耳にいれないようにしていたはずなのに、本を読んでいる間はずっと松平さんが堤真一の映像で頭に浮かんでいた。まさにこの人のイメージピッタリです。
旭ゲーンズブールが綾瀬はるかで鳥居忠が岡田将生じゃあ、キャラ弱いなぁ…と思っていたら、なんと映画では男女逆の設定になっていました。そうきたか~。それなら綾瀬はるか大好きなマキメ氏は喜ぶだろうな。

大阪城天守閣が赤くライトアップされる動画はこちらにアップされていましたが、これ、実際に見たら圧巻だな。
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by honochimama | 2011-06-30 15:05  

校門の時計だけが知っている/細井敏彦

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1990年の通称「神戸高塚高校校門圧死事件」について、事件の当事者である元教師が記した著書。

気になる事件のルポはよく読みますが、当事者(加害者)が事件について自ら執筆した本を読むのは、今回が初めてかも。何となく事件への言い訳めいた内容なんじゃないかと勘ぐってしまうから、あんまり読みたいとは思わないのよね。でも、今回それでも読んでみようと思ったのは、この事件についてもっとよく知りたかったから。
どうしてこの事件が起こったのか。事件当時あれだけマスコミが騒ぎたてていたのと加害者との間にどれだけ意識の隔たりがあるのか。

私自身も、この事件についてはマスコミに脚色された犯人像をその通りだと思いこんでいたし、脚色されているのかどうかすら、全く意識していなかった。
事件当時の私が持っていた(マスコミに植え付けられた)加害者のイメージをそのまま引きずってこの本を読んでいたら、言い訳がましく見えたかもしれない。

それでも、当事者である細井氏が熱い人だというのはよく伝わってくるし、単純に「強引な教師の不注意が一女生徒を死に至らしめた」という事件ではないと理解できた。
細井氏の「門を閉める」という行為が女生徒を死に至らしめてしまったのは、本当に残念であってはならないことだけど、この事件にはいくつもの偶然と背景が存在している。

何よりも不可解だったのは、この学校が抱えていた生徒達の遅刻問題。
毎日20~30人もの遅刻者問題を解決させる方法の一つとして、時間になったら門を閉めるという手段をとっていた学校。……って、ここ高校でしたよね?高校生にもなって、複数の先生方が時間ギリギリまで校門に立ち当番して、急ごうとしない生徒をせかさないといけないの?あまりに幼稚じゃないかい?
そこにとっても驚いた。
高塚高校の生徒のこうした意識の低さについても、細井氏は嘆きながら指摘している。

生徒達の生活態度を改めていくことが生徒達の意識向上に繋がると信じて尽力し、その一旦が遅刻対策の「門を閉める」という行為であったのだが、それが結果として一生徒の命を奪ってしまったというのは、あまりにも悲しくて虚しい。

著者は事件当時に作家・佐藤愛子が東京新聞に載せたエッセイを引用しているが、彼女の文章はまさに私が感じたそのままを代弁してくれていた。私が今回加害者の著書を読んでやっと見えてきた事件の根幹に、佐藤愛子氏は事件当時に既に気が付いていたというのはさすがと感心するばかり。

つまりは、「権利を主張する前に、規則を守って義務をはたそうね」ということかな。
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by honochimama | 2011-06-28 12:44  

いつかパラソルの下で/森 絵都

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「永遠の出口」で文章に惚れてしまったので、この作品を手に取ってみました。
細かい描写なのにしつこくなくてさらっと読めるのが、やっぱり好みです。

仕事がない、目標も夢もない、家もない。それでも楽しいことだけ自由にして生きていたい。監獄の番人ような父から逃れられたんだから、自由を謳歌したい。
そんな野々の考え方や行き方は、かつての自分を見ているようでちょっと息苦しいかったです。私の場合は逃れたかったのが父親ではなくて学校だったけど。

無くなった父親のルーツをたどる設定なのに全然緊張感がなく、なかなか思い通りに事が運ばないあたりがゆるくていいな~と、逆にほっこりとした安心感となりました。

ラストの状態がハッピーエンドで、気持ちよく読み終えることができた一冊。
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by honochimama | 2011-06-27 10:44  

ザ・万遊記

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前回の作品を教訓に、今回は決して電車の中では読みませんでした。自宅のソファで思う存分爆笑しながら読んでいたら、7歳の娘に「何がそんなにおもしろいの?」と聞かれたので、内心「内容を言葉で説明してもこのおもしろさは分からないだろうな~。しかも相手は子供だし。」と見くびりながらも説明してやると、予想外に娘が私と同じように大爆笑していた。
へー…、7歳の小娘でも面白いと思えるのね。やっぱりマキメ氏はすごいわ。

一つだけ個人的な不満をあげると、サッカーや野球(まぁ、スポーツ全般やね)の話が多いこと。マキメ氏本人がお好きなのだから当然といえば当然なんだけど、私、スポーツを見るのもスポーツネタを読むのも好きじゃない。スポーツをするのは大好きなんだけど、なぜか映像や文章になると全く興味が湧かない。
さすがに好きな作家の書かれた話なら読めるかな?と思ったけれど、やっぱり全然頭に入ってこない。
あ、でも唯一室伏選手の夢の話は面白かった。スポーツ選手の話でも内容がスポーツと関係なければ読めるらしい新発見(笑)

いつか、たてもの探訪の篤史がマキメ家を訪れてくれる日を楽しみにしております。
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by honochimama | 2011-06-26 16:32  

名もなき毒/宮部みゆき

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宮部作品は全部読んだと思っていたのに、これを見つけてびっくり!すぐに手に取りました。最近こういう見落としが多いな。

宮部さんの作品は時代ものやファンタジーも多いけれど、私は現代ミステリーが一番好きです。なので、今回は貪るように読みました(笑)
どうしてこの人の文章は一行目からどっぷりと引き込まれるんでしょうね。読み手の集中力を途切れさせない話の運びはさすがです。

宮部さんにしては社会的な問題提起が薄め(?)だなという感じはするのですが、それでも夢中になれる本に餓えていた私には充分満足できる内容でした。

そして、読み進めながら気が付きました。「名もなき毒」は続編にあたる作品だということに…。
後で調べてみると、「誰か」の続編だということです。
……「誰か」も見落としてる…(T_T)
早く読まなくちゃ~!
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by honochimama | 2011-06-24 23:41  

道土家(さいどけ)の猿嫁/坂東眞砂子

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坂東眞砂子さん、なぜだか分からないけど(失礼)好きです。下の子を妊娠中に、かたっぱしから読んでました。「山妣(やまはは)」とか「狗神」とか、『絶対に妊娠中に読むもんじゃないよね』的な本もいっぱい(笑)

この道士家(さいどけ)の猿嫁もそういう坂東さんっぽいタブー破りな話かと思えば、全然違う種類の内容でした。道士家に嫁いで来た蕗の目線を主にして、明治~昭和中期までの家の歴史を郷土史を織り交ぜながら綴っております。
やっぱり歴史ってドラマやね。と日本史オタクの血が騒ぎました。

ただ、次々と子供ができて、その子供達が成長し、孫も増えて……という一家の歴史を読んでいると、なんとなく佐藤愛子の「血脈」を思い出してしまって、家出していた息子が売れない元女優を家に連れてきたくだりなんかは、まさにそのままやんかと思わずにいられなかったし。

それを差し引いても最後はドラマチックでよかったかな。
安心して最後まで読める安定感はやっぱり好きです。
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by honochimama | 2011-06-18 23:24  

永遠の出口/森 絵都

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この人の文体、とっても好きです。
普通の女の子の半生をいくつかの時代に分けて、つらつらと綴っているだけなのですが、さしてドラマティックな出来事が起こるわけでもないのに、平々凡々な日常がとても身近に感じてぐいぐい引き込まれていきました。

幸い私の母はあまり干渉する人ではなく、娘の私を信用してか、大抵のことは好き勝手にさせてくれて接しやすかったのですが、現在同居するお姑さんは何でも知りたがるタイプで、「それは何?どこで買ったの?どう使うの?どこ行くの?いつ行くの?誰と行くの?」と実母とは正反対。
実母がこのタイプだったら絶対にグレてたな、と最近ハッキリと断言できる私なので、この本の主人公紀子がグレてしまった時は「やっぱり」と納得して、自分の分身を見るような感覚で読んでおりました(笑)
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by honochimama | 2011-06-12 22:19  

黄泉がえり/梶尾真治

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これまた今更ですが、随分前に映画化された作品です。
最初は「飯田穣治のアナザヘヴンっぽいかな…」と思ってたのですが、そんなエグイ話ではなく、予想よりもっとしんみりとした話でした。
別れってのは絶対にいつか経験するものだもんねぇ。
いつもよりも時間をかけて少しずつ読んだせいか、あまり感情移入する事無く(←失敗!)、「自分ちにも死んだ人が黄泉がえってきたらどうするかな…」とぼんやりと考えた。
大事な家族、大事な人だったら、たとえ幽霊でもいいから会いたいと思うもの。きっと黄泉がえってきても、暖かく受け入れるだろうな。

☆みっつ。
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by honochimama | 2011-06-12 22:07  

まぶた/小川洋子

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小川洋子といえば「博士の愛した数式」が有名ですが、そんな感じの話かなと思いながら、全く前情報のないまま読み始めたら、素朴な短編集でした。

この人の文章は好きなので、それぞれ「それで?それで?」とわくわくしながら読み進めるものの、どれも「えっ?オチは!?」と呆気にとられてしまいました。
どんな話にもオチを求めてしまうのは、関西人の悪い癖なんでしょうか(笑)

まぶたにちなんだ「眠り」や「夢」にちなんだ不思議な話がいくつも入っています。オチはないのに読後にずっと不思議な気持ちだけじわー…と残る本でした。
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by honochimama | 2011-06-03 15:24  

八日目の蝉/角田光代

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これまた電車で読んではいけない本でした。
車内で一人うるうると涙ぐむ気持ち悪いオバちゃんをまたやってしまいました。

ひたすらせつないです。
この人は追いつめられた生活臭たっぷりの悲惨な女性を描くのが上手い。読みながら「あぁ、これからどうやって生きていったらいいんだろう…」とひたすらブルーな気分に陥ってしまいました。

一部を読み終えた時は、正直ほっとしました。「もう逃げなくていいんだわー」と。自分が逃げてるわけじゃないのに。

誘拐は決してよくない。けど、誘拐されてる時よりも戻ってからの方が不幸になってるのは皮肉やね。きっとあの子は子供を産んで育児をするようになったら、「あの人」への印象も変わってくるんだろうな。
だって赤ちゃんに限らず、乳児、幼児は放っておいたら死んじゃうよ。どんな環境であれ、子供が大きく育ってるってことは、親がおっぱいやミルクを日に何度も与えて、オムツを替えて、寝かしつけて…という大変な手間がかかってるんだから。
育児をしてると、「自分もこうやって大事に育ててもらったんだな」と思わずにはいられないもんね。

今の自分は幸せだよなーと実感。
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by honochimama | 2011-06-01 23:02