2011年 10月 26日 ( 1 )

 

プラハの春/春江一也

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読み応えたっぷりの素晴らしい本でした。
もっと政治の話を中心とした難いだけの本だと思っていたのですが、中心になっているのは外交官堀江と年上の恋人カテリーナの純愛で、最後の悲劇の後は喪失感でぼんやりとしてしまいました。

実はこの本、長い間読めずにいた本でした。
10年近く前のこと。中学・高校を通してお世話になった日本史のS先生が病気で入院していると聞き、お見舞いに行くことになり、その時にお土産としてもって行ったのがこの「プラハの春」でした。読みたいと思っていた本だったので、まずは先生に読んでもらって読後の感想を聞きたいとも思ってもいたのです。

数ヶ月後、無事退院したS先生と食事会で再会を果たし、その時に先生が本の感想を述べてくれました。「いやー、あれ面白かったわ。実は年が明けたら春頃に女房と一緒にプラハに行こうと思っててね。」と嬉しい言葉もいただいた。社交辞令ではなく、どうやら先生は本当にプラハに行く気でいたらしい。

残念ながらその夢はかなわず、先生は再入院した後他界されたのですが…。

先生がプラハに行きたいと思うほどの「プラハの春」。いつか読もう、いつか読もうと思いながら、今回ようやく読むことができて本当によかった。

10年前病院のベッドでこの本を読んでいた先生は、何を思っていたのでしょう。今となっては知る術もありません。
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by honochimama | 2011-10-26 15:31