弘海~息子が海に還る朝/市川拓司

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市川拓司の作品はどれも優しい世界を上手く表現していて、この「弘海」も市川さんらしい雰囲気の作品だったのですが、残念ながら私はいまいち共感できませんでした。

弘海が水の中にいる方が落ち着く体質であるという設定が、水嫌いな私には受け入れがたかったのかもしれません。

それ以上に、物語の冒頭ですっかり「弘海という死んでしまった少年の話なのね…」と思い込んでしまったのに、途中で「な~んだ、死んだわけじゃないのね。生きてるんじゃん!」と肩透かしを食らったかのような感じにがっかりしてしまったのです。

でも家族を亡くした経験がある人なら同じように思うんじゃないかなぁ。
「生きてるならいいじゃないの。たとえ遠くに離れていても、生きてたらまた会える。死んでしまったわけじゃないのに、どうしてここまで悲観的になってるの?」って。

離れて暮らすのはさみしいけど、息子が遠くで元気に暮らしてるのなら喜んであげないとね。
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by honochimama | 2012-03-21 23:15  

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