おれのおばさん/佐川光晴

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いいお話でした。父親の突然の逮捕をきっかけに急激に環境の変わってしまった中で、ちょっと頭がいい14歳の普通の男の子が、どんどん成長していく様子が気持ち良かった。
主人公の陽介が前向きなのがいい。天真爛漫な子供らしい子供では全くないけれど、いつでも冷静に前向きであろうとする姿勢がとても共感できる。

一番印象に残った箇所は、「~開聖にいたというプライドにどれだけ助けられたか~」というくだり。現役東大合格者№1の名門私立に在籍していた過去を全く自慢していない(それどころか隠そうとしていた)陽介なのに、つらい環境の中で彼を支えていたのはそのプライドだったんだよね。

やっぱり何か一つでもいいから努力して得たものがあるってのは強いと思う。そうして得た自信は絶対に本人の強みになるし、たとえそれが自分以外の誰かの価値観の上に成り立っているものであっても、必要なプライドと自信なんだろうな。
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by honochimama | 2011-08-03 11:46  

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