ワタクシハ/羽田圭介

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高校生の時にプロのギタリストとして一斉を風靡したけれど、バンドが解散した後はパッとしない生活を送っている青年が、生活のために周囲に流されながらも就職活動をする様子をリアルに描いている著書。

二歩進んで一歩下がって、三歩進んでまた三歩さがって…となかなか進まない彼の就職活動にイライラしながらも、これが現実の就職活動風景なんだろうなーという感じがする。

実は私、大学生の時にちゃんとした就職戦線を経験していない。一応親を安心させるために形だけでも就職活動をしようかな~なんて舐めた思惑でいた。結局家庭の事情で就職活動が本格的になる前に戦線を離脱したので、周囲が就職活動の苦労話を漏らしていると、訳も無く申し訳ない気持ちになったもんだった。

そのためか、「ワタクシハ」を読んでいる間中、ずっと申し訳ない気持ちが離れなかった。みんなこんなにがんばって仕事に就いてるんだなーって。でもどこかで、どうして就職するためにこんなに自己啓発が必要なんだろうって思わずにはいられない。実際に仕事に現場にいると、仕事の出来る人、一緒に仕事をしたいと思える人ってそんなもんじゃ計れないもん。アラフォーにしてこんな風に思ってしまう自分が青いのかしら。

「ワタクシハ」は主役の太郎が最後にどういう道に進むのかが一番気になっていたけれど、エンディングは可もなく不可もなくといった感じ。不快感は残らないけど、スッキリ感は少しだけ。
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by honochimama | 2011-07-08 13:49  

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